東京海上日動あんしん生命のがん保険「がん治療支援保険NEO」は、「初めてのがんにも長引く通院治療にもあんしんながん保険」となっていますが、実際安心ながん保険なのでしょうか。
がん治療支援保険NEOは他社と比較すると穴がある
基本保障や特約を見ると一通りの内容がそろっていますので、充実しているように見えますが保障の中身を細かく確認するとその違いが見えてきます。
まず先に良いところをお伝えしますと、がん診断給付金がしっかりあります。また、がん診断保険料払込免除特則もあり、再発や長期化に対応できます。
それぞれの保障自体の額がしっかりありますので、初めてのがんにも長引く通院治療にもあんしんながん保険という通りです。
ですが、保障の内容はそれだけではありませんので少し細かく確認します。
初回の診断給付金は手厚いが2回目以降は注意
がん治療支援保険NEOは「悪性新生物初回診断特約」と「診断給付金」が保障としてありますので、がんと初めて診断された時は入院給付金日額10000円の場合は200万円も受け取れます。
200万円の給付金があれば治療費についてひとまずは安心できる金額でしょう。
以後保険料を払い込む必要もなく、その他の保障もあります。
ですが、2回目以降の再発・転移の際の診断給付金は2年経過後となりますので注意してください。
他社では1年に一回支払いのがん保険もあります。
初回のがん治療に200万円かからなければ、残りを貯金しておくのも手ですがお給料の減額などで余裕はないかと思います。
通院の保障が無制限ではない
入院給付金は1日目から、支払日数無制限で保障されます。
ここは他社でもほとんどそのようになっています。
ですが、がん治療支援保険NEOは通院給付金の場合、入院前後の通院給付金で45日まで支払いとなります。
治療の短期化が進んでいるとはいえ、がん治療は長ければ5年10年もありますので45日では足りないでしょう。
一時金など他の保障で補えるといってもある方が安心できます。
他社では通院保障無制限のところも多くあります。少し残念ですね。
抗がん剤治療特約と先進医療特約は更新型
この保険のデメリットの一番だと思う部分です。
アフラックのがん保険も同じですが、抗がん剤治療特約と先進医療特約が更新型はよくないです。
更新型のため最長でも90歳までしか続けられませんし、更新のたびに保険料がその時の年齢で再計算されます。
契約時の保険料が気が付くと高額になっているといったパターンです。
申し出がない限り自動更新になりますので、勝手に外れてしまうことはありませんが、勝手に保険料があがっていくことはあります。
特に高齢層になると抗がん剤治療特約の保険料値上がりが大きくなります。
また、歳満了(60歳や65歳などで払い終える払い方)で支払い終わっても更新特約は払う必要があります。
せっかく高い保険料を事前に払い込んでいるのに、更新の保険料は別で支払い続けるというのは残念な話です。
がんにならなかった場合非常に高い保険料を支払った結果になるでしょう。
超保険でまとめると割引があるが保険料は安くはない
東京海上グループの超保険を契約している場合、一定条件の上で保険料がやすくなります。
ただ、安くなるのは2%で初年度のみです。
おまけ程度の割引でしかありません。これでわざわざ損保商品を東京海上に変更しようとなる方は少ないでしょう。条件もありますし。
がん保険の保険料が高い方なので割り引かれても2%では高いままです。
がん治療支援保険NEOの保障内容概要
- 入院給付金(主契約)
- 診断給付金(主契約)
- 悪性新生物初回診断特約
- 手術特約
- 抗がん剤治療特約
- がん通院特約
- がん先進医療特約
- 悪性新生物保険料払込免除特則
30歳女性で入院日額10000円、上記内容セットで月4429円です。30歳男性の場合は月4387円。
特約についてはありなし選択できますが、おすすめの保険とは言えないがん保険です。
検討されている場合は他社比較は必須でしょう。他にいいがん保険がたくさんあります。
すでに加入されている方も入り替えを視野にいれてもいいと思います。
もちろんがんはいつなってしまうかわかりません。契約後少しして保険金を受け取ることになった場合は、保険料も支払う必要がなくいい保険になるかもしれません。
ただ、がん保険の相談をされた場合、私なら申し訳ありませんが他社をおすすめするでしょう。


まとめ
東京海上日動あんしん生命のがん保険「がん治療支援保険NEO」は最新の他社保険と比較すると少し足りないがん保険と言えそうです。
もともと損害保険なども東京海上で揃えているなら、そのままの流れで契約もあるでしょうが、保険会社にこだわらないなら他社比較も十分して検討してみてください。